複合動詞「~かける」と「~かかる」の習得に関する一考察―中国人学習者の誤用を中心に文献综述

 2022-08-29 11:07:40

複合動詞「~かける」と「~かかる」の習得に関する一考察

           ―中国人学習者の誤用を中心に

要旨:日本語の複合動詞は学習者にとって習得困難な項目の一つである。しかし、複合動詞については教科書の釈義と用例が不足しており、文法項目として導入されていないのは事実である。そのため、上級段階に進んだ日本語学習者でさえ複合動詞を活用するにはまだ程遠いと言えよう。本研究では、先行研究を踏まえ、アンケート調査を通し、意味の多様性に富み、生産性が高い複合動詞「~かける」とその自動詞「~かかる」に関する中国語を母語とする日本語学習者の習得状況を明らかにし、より効率的な指導法を考えることにする。

キーワード:複合動詞 ~かける ~かかる アンケート調査 誤用

一、文献综述

種々の調査によると、日本語の語彙の中で、大きな比率を占めているのは動詞である。動詞を単純動詞と複合動詞に分けて集計すると、複合動詞はどのくらいの割合を占めているのであろうか。森田(1991)が『例解国語辞典』を調査した結果によると、収録語の11.4%強が動詞で、そのうちの39.29%が複合動詞であるという。日本人が日常的によく多くの複合動詞を使っていることがわかる。複合動詞をめぐる研究が多くの学者によって行われてきた。

田中(2004)が日本語教育の視点から、「日本語を外国語として、または第二言語として習得しようとする人たちのための教科書には、単純動詞の意味使用法はあるが、複合動詞は、中級のものにもあまり記載されていない。従って、学習者は習得の機会がないわけである。これは、日本語を第二言語として使用しなければならない留学生たち、特に大学で勉強する留学生たちにとって一つの問題である」と指摘している。

複合動詞を文法的な性質によって分類した学者もいる。影山(1993)では、意味的制限があるために生産性が低く、組み合わせが自由ではない複合動詞を「語彙的複合動詞」、意味的制限がないため生産性が高く組み合わせも融通がきく複合動詞を「統語的複合動詞」と名付け、それぞれの文法的性質の違いを分析した。そして、文法的性質の違いの原因はその生成過程の違いにあり、語彙的複合動詞は語彙部門で生産され、統語的複合動詞は統語部門で生産されると指摘している。

「アスペクトを示す~かける/かかる」は「統語的複合動詞」に、「アスペクトを示さない語彙的な~かける/かかる」は「語彙的複合動詞」に対応する文法性質を持つと考えられる。ただ、語彙的複合動詞の「~かける/かかる」が必ず語彙部門で形成されて、アスペクトとしての用法が必ず統語部門で形成されるという点に関しては、少し疑問がある。

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